渡哲也と渡瀬恒彦の共演回数は?ドラマ・CMも驚くほど少ない理由!
2020年8月10日に、肺炎で亡くなられた渡哲也さん。
ご存命当時は、実弟の渡瀬恒彦さんと共演されたこともありました。
兄弟で俳優ですし、共演するとなれば話題性もバツグン!
これまでに、いったいどれほど共演されてきたのかと調べてみたら…。
この記事では、その数少ない共演作品をご紹介しますね。
あまくちからくち(1971~1972)
二人が初めて共演したのが、NHKドラマ「あまくちからくち」でした。
実際の兄弟どおり、配役も兄弟という設定。
伝統ある京都伏見の造り酒屋を背景に、守るべき資産を持たされた兄の役を渡哲也さんが。
サラリーマンとして出発する弟の役を、渡瀬恒彦さんが演じられました。
兄弟二人の対照的な人生をユーモラスに描写。
放送は1971年4月5日から1972年2月27日まで、全47回に渡りました。
この作品への出演がキッカケに、渡哲也さんは清酒酒造メーカー「大関」のテレビCMに大抜擢!
その人気っぷりは異常なほどで、後に、同業他社の宝酒造の「松竹梅」「松竹梅(天)」のCMにも起用されるほど。
「日本酒と言えば渡哲也」のイメージが定着することになったのです。
宝酒造CM「松竹梅」(1995年)
渡哲也さんは、宝酒造のテレビCMの顔役として、2020年に亡くなられるまで出演。
そして渡瀬恒彦さんも、このCMで兄と共演することになりました。
そのCMをまとめた映像を発見しましたので、ご覧ください。
男らしさ全開の渡哲也さんが、最初に飲んでいるのは、なんと…ぜひお確かめください!!
お二人とも日本酒を飲む姿が、非常によくお似合いだと思います。
昭和の時代の古いテレビCMは、内容がシンプルなものが多く、名言もたくさん誕生していました。
一目見ただけで、すっと頭に入るため、子供でも一発で覚えてしまう。
男が憧れる理想の男らしさを、体現されていることがお判りいただけたでしょうか?
宝酒造「松竹梅」CMで兄弟共演がついに実現(1995年)!
恒彦:兄貴…男とは?
哲也:呑むことよ。
シブい!あまりにもシブ過ぎる!!
これぞ漢というほか無いほどに、男らしさが伝わって来るCMです。
たとえ下戸(お酒が飲めない人)でも、このCMを見たら、お酒を買いに走ってしまうかも!?
このCM放送当時、渡哲也さんは54歳で、渡瀬恒彦さんは51歳。
男に渋みが出てくる年齢だったことと、兄弟の絆が伝わって来る会話もあって、たまらない魅力に満ち溢れています。
兄弟そろって大学時代は、空手部所属という男らしさ。
今頃は天国で、兄弟仲良く思い出を肴に、お酒を呑み交わしているのかもしれませんね。
帰郷(2011)で40年ぶりの兄弟共演!理由は〇〇〇しかったから?
40年ぶりの兄弟共演作となったのが、TBS系の年末ドラマスペシャル「帰郷」でした。
2人の共演は、1971年から1972年にかけてNHKで放送された「あまくちからくち」以来。
どうして40年間も共演してこなかったのか?
不思議に思う方もいることでしょう。
その理由は、兄の渡哲也さんが兄弟で同じ作品に出ることを「恥ずかしがっていたから」。
シャイで照れ屋な哲也さんらしいですね!
2011年ともなりますと、兄の渡哲也さんは70歳。
弟の渡瀬恒彦さんは67歳。
この機会を逃すと、次の機会があるかどうかも分かりません。
また、お互いに日本を代表するほどの名俳優となったことで、40年ぶりの共演が実現したのです。
渡が「弟は僕を追って業界に入ったけれど、正直いまいちパッとせず心配していた。今では味のある良い俳優になりました」と偉ぶれば、すかさず渡瀬が「アニキ“程度”の芝居しかできないのなら、僕はこの世界から消えていましたよ」と言い返す仲の良さ。引用:映画.com×文化通信.com
都内で行われた会見では、こんな風に仲睦まじく兄弟ゲンカをする姿も見られました。
これが最後で、「共演は見納め」と渡哲也さんは宣言。
やっぱり恥ずかしかったのかもしれませんね!
十津川警部シリーズ50作目「消えたタンカー」(2013年9月9日)
40年ぶりの共演作となった「帰郷」。
それからわずか2年後に、再び二人が共演することになるとは、誰も予測できなかった様子。
それが西村京太郎サスペンスドラマの十津川警部シリーズ。
その50作目の記念作品として制作されたのが、「消えたタンカー」でした。
「帰郷」の会見で「共演は見納め」と宣言しちゃってた哲也さん。
男に二言は無いを体現してきたからか、出演を渋っていたんです。
兄弟の共演は実現不可能になるかと、製作が危ぶまれる事態に…!?
渡瀬恒彦の口説きがスゴかった?熱烈なアプローチで説得成功!
それを覆したのが、渡瀬恒彦さんの熱烈なアプローチでした。
なかなか首を縦に振らない兄に対し、1か月以上も自宅に足を運び続けて説得。
頑固一徹な哲也さんをどうにかして、口説き落とすことに成功されました。
やはり血縁者の言葉はてきめんだったようです。
シリーズが50作も続くのは異例中の異例ですが、その節目にふさわしい出来栄えとなったのです。
まとめ
2017年3月14日。
渡瀬恒彦さんが、胆のうがんによる多臓器不全で永眠されました。
それから、およそ3年と5か月後の2020年8月10日。
弟の後を追いかけるように、今度は兄の渡哲也さんが、肺炎のため死去。
日本を代表する兄弟名俳優の訃報に、ショックを受ける方が続出。
大学時代の仲間たちと共謀して、内緒で写真と書類を、芸能プロダクション(日活)に応募!
それから兄の後を追いかけるように、弟も俳優の世界へ入っていったのです。
兄弟ゲンカをしたこともあるでしょうが、仲の良さが伝わって来ますね。
今頃は天国で、松竹梅を呑み交わしている姿が目に浮かぶようです。
お二人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。