いきなり!ステーキが大苦戦?反省するべきは客の本音を無視する企業体質!
社長が直筆で泣きを入れた画像がTwitter上に公開されて、大反響ですね。
ほんの少し前まで、いきなり!ステーキって大人気の店じゃなかったでしたっけ?
いったいどうして、こんな窮状に???
ここまで読んでくださったアナタは、今こんな疑問を抱えていませんか?
・いきなり!ステーキ苦戦の理由が知りたい
・いきなり!ステーキは何が原因で失敗したのか理由を知りたい
・いきなり!ステーキを利用していた人たちの不満の声を聴きたい
こんな疑問にまるっとお答えいたします!
雑記ブロガーのうありんが調査した結果、いきなり!ステーキ苦戦の理由が分かりました!
肉ブームも落ち着き、消費税10%のあおりを受けて、業績が悪化する飲食店が増えていますよね。
中でも、売り上げが激減(8月時点で前年同月比35%減)している、いきなり!ステーキの惨状が悲惨の極みと言えるほど悪化したのは何が原因だと思いますか?
この記事を最後まで読めば、いきなり!ステーキが窮地に陥った原因が理解できるようになります。
いきなり!ステーキの業績低迷で社長が直訴!
「このままではお近くの店を閉めることになります」
2019年12月8日の渋谷センター街店の店頭に張り紙を発見したユーザーが、Twitter上に写真を投稿、ネット上で話題になりました。
【社長直筆】「お客様のご来店が減少しております」いきなり!ステーキが「お願い」掲出https://t.co/Pf0t2aC176
「創業者一瀬邦夫からのお願いです。ぜひ皆様のご来店を心よりお待ちしております」とストレートに来店を呼びかけている。 pic.twitter.com/0SToQ1Nfep
— ライブドアニュース (@livedoornews) 2019年12月10日
張り紙は「社長からのお願いでございます 従業員、皆元気よく笑顔でお迎えいたします」と大きな文字でスタート。
「いきなりステーキは日本初の格安高級牛肉の厚切りステーキを気軽に召しあがれる食文化を発明、大繁盛させて頂きました。今では店舗の急拡大により、いつでも、どこでもいきなりステーキを食べることができるようになりました」と、続きます。
ところが、その後に続く文章に多くのユーザーが反感を覚えることに。
「しかし、お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります。従業員一同は明るく元気に頑張っております」と、苦しい台所事情を暴露!
「お店も皆様のご希望にお答えしてほぼ全店を着席できるようにしました。メニューも定量化150g、200gからでも注文できオーダーカットも選べます」と、開店当初の立ち食いスタイルを全否定するコメントが続きます。
「創業者一瀬邦夫からのお願いです。ぜひ皆様のご来店を心よりお待ちしております」と、張り紙の最後は、社長の姓名入りで来店を呼びかける内容だったのです。
ほんの少し前は飛ぶ鳥を落とす勢いで、急成長していたいきなり!ステーキ。
それが気が付くと来店者数は低迷、業績悪化の一途をたどることになっていますね。
いきなり!ステーキじゃなく、いきなり!不景気だろというキツイつっこみも入れられている惨状の原因を探ってみました!
張り紙の内容がミスマッチ!現状と合わない理想論に終始
張り紙の内容は、「はじめてのご来店のお客様へ」とも続いていき、「日本では厚切りステーキを食する文化はなかったですね。いきなりステーキが発進しました」という文章がさらに続いてきました。
厚切りステーキを日本に持ち込んだのは、いきなり!ステーキじゃなかった気がしますが、どういう意味なんでしょう?
また、「勇気を出してドアを開けて下さい。オーダーは簡単です。感動の初体験がやみつきになります」と締めくくる文章で完結していた張り紙ですが、ドア開けるのに勇気が必要?
ちょっと意味が分かりませんね!
また、感動の初体験がやみつきになるのなら、今でもリピーターが引きも切らずに来店しつづけているハズ。
実際に、ウアリンの自宅の近くのいきなり!ステーキ店は閉店の作業中…。
業績が伸びている当時ならまだしも、連日のように不採算店舗が閉鎖されるニュースを耳にするようになった今、社長のこの直筆メッセージの内容に首をひねる人は、ウアリン以外にもたくさんいる気がしてきました。
一瀬邦夫社長の鼻息の荒さ「だけ」は確実に伝わってきましたが、今後の見通しは張り紙の内容どおりに明るいものになるのでしょうか?
いきなり!ステーキの業績悪化の原因は客離れ!
いきなり!ステーキは、2013年末の1号店開業からしばらくの間は、珍しさもあって急成長を遂げてきました。
ところが、既存店の売上高は2018年4月から、立て続けにマイナス成長に転落します。
これは、運営会社のペッパーフードサービスの、強引な出店計画に無理があったのではないでしょうか?
商圏の範囲の来客数を事前に計算して、客数を予想してから次の店舗を出店する。
この当たり前の法則を無視して、急拡大を図って失敗を遂げた飲食店。
東京チカラめしという名前が、ウアリンの脳裏に思い浮かびました。
ここも、焼き牛めしという珍しさが一時ブームになって、店舗を急拡大したもののサービス内容の悪化で客離れを起こした結果、100店舗➡8店舗まで減少!
牛丼三社(すき家・松屋・吉野家)を駆逐する勢いだったのが、今や見る影すら無くなってしまいました。
いきなり!ステーキも同じ失敗を繰り返してしまったわけです。
東京チカラめしの失敗事例なんか、一瀬邦夫社長のアタマからは完全にすっ飛んでしまっていたのかもしれません。
いきなり!ステーキは、どうして客離れを起こしてしまったのか?
その原因を詳しく見ていきましょう!
いきなり!ステーキと東京チカラめしに共通する失敗点
いきなり!ステーキの記事ですので、結論もいきなり書きますね!
いきなり!ステーキと東京チカラめしに共通する失敗点
・無理な急拡大をしたこと(実力以上に出店数を増やし過ぎた)
・自社の店舗同士で客を奪い合う羽目に陥った(カニバリズム=共食い現象)
・肝心のメニューが客からそっぽを向かれる内容だった(マズい+高い+遅い)
東京チカラめしの失敗(マズいご飯・汚い店舗・レモン入りの水)=不人気店の特徴だった!
東京チカラめしの失敗は、汚い店舗(掃除も満足にできていない)だったり、水の中にレモンが入っていたり(ハズレのラーメン店の代表例)と、客に嫌われる要素を直さなかったこと。
また、オーダーした注文が出てくるのに時間が掛かりすぎると、平日のお昼休みにふらっと入ったサラリーマンたちには不評の原因となります。
飲食店の繁盛の法則は、店がキレイで、注文がすぐ出てきて、メシが美味いこと!
この中でも、ご飯がマズいのは致命的な欠陥なんですね。
(ご飯さえ美味いなら客足は勝手に増えていくという人もいます)
これが多くの客たちから不評を買ったのか、当初の珍しさに誰もが関心を示さなくなってしまい、やがて東京チカラめしの業績はどんどん悪化していきました。
結局、繁盛する飲食店に共通する要素(早い・安い・美味い)や、綺麗な店舗といった基本条件を無視して、無理な急拡大を狙ってみたものの失敗に終わってしまいました。
牛丼店とステーキ店は、メニューの違いこそあれ、同じ飲食店同士。
東京チカラめしと同様、いきなり!ステーキも失敗するべくして失敗してしまったんですね。
いきなり!ステーキの不満点は顧客を無視した強引さだった!
話をいきなり!ステーキの窮状に戻しましょう。
ステーキを立ち食いで楽しむ店ということで、登場したばかりの頃は珍しさが勝っていました。
やがて、インパクトも薄れていき、客たちに不満ばかり感じさせる不人気店へと変わっていったのは何が原因なのでしょうか?
割安だった開店当初と比べて、今はリーズナブルな価格でおいしいお肉が食べられなくなっている様子。
硬くて不味い肉が、それほど安くもない値段で出てくるし、満足に火が通っていないためすぐに冷めてしまう点など、お値段以下の満足度しか味わえなくなってしまっていたんです。
また、ステーキを日常的に食べ続ける客数というののは、ラーメンや牛丼、ハンバーガーなどに比べて遥かに少ないことも見逃せません。
また、競合のステーキ店の増加もあって、ステーキ好きな客たちからもいきなり!ステーキは、いつしか選択肢の中に入らなくなってしまいました。
結局は、客の立場に立って満足度を上げることを怠った、ずさんな営業スタイルが自分たちの首を絞める結果になってしまったようです。
値上げしたことに対する不満の声
無理な出店が祟ってしまい、採算が悪化したツケをメニューの改悪(硬くてマズい肉)や、料金の値上げで解消しようとしたのが、さらに酷い結果を生むことになりました。
2019年10月以降の飲食店の消費税が8%から10%に値上げして、全体的に飲食店の売り上げが低迷する中、いきなり!ステーキの業績はさらに急減少!
・この店に2000~3000円も払うくらいなら、焼き肉屋に行くわ!
・安いメニュー(ハンバーグ)頼むなら、びっくりドンキーや牛丼屋の方がいいと思う。
・松屋やすき家なら600~700円で満足できるもんな。
このような値上げに対する不満の声は多く、リピーターたちさえ離れていくことになってしまったのです。
落ち着いて食事できないことに対する不満の声
いきなり!ステーキは座って食べられる店でないため、立って食べることになりますが、落ち着いて食事ができないストレスは外食では見逃してはいけないポイントです。
駅構内の立ち食いそば屋のように、ゆっくり食事ができない状況ならともかく、ステーキを立ち食いすることに満足感を覚える客は、果たしてどれくらいいるのでしょうか?
分厚いステーキをほおばりつつ、ワインで流し込むなら座って食べるのが当たり前。
日本でちょっとの間だけウケたステーキ立ち食いスタイルを、無理やり海外に持ち込んで大失敗したニュースは記憶に新しいところです。
そもそも一体どこの誰が、ステーキを立ち食いさせようと考えたのでしょうか?
イベントなどで不定期にやるのならともかく、リピーターが命の飲食店でずっと続けるのはあまりにも愚かな選択だと言わざるを得ません。
広くもない狭い店内で隣の客に気を使いながら、落ち着かない状況下、気ぜわしくステーキをほおばってみても、味わって食べるなんて到底出来ないとウアリンは思います。
(比較対象として、立食パーティーの場合は食事よりも歓談することが大きなウェイトを占めていますし、イベントの類なのでまだ辛抱できるでしょう)
これが、いきなり!ステーキは何度も足を運びたくなるステーキハウスか?と聞かれたら多数の方がNOと口にしてしまう理由ですね。
ウアリンだったら、多少高くとも他のステーキ店を選択しますよ。
肉ブームの終了でステーキに飽きてしまった不満の声
飲食店は、少し前まで肉ブームが吹き荒れていましたね。
糖質制限ブームの影響もあって、炭水化物より肉だろ!みたいな考え方がまかり通っていたことを覚えているでしょうか?
ファミレスや居酒屋も肉メニュー中心で、うどん屋でさえ肉をたっぷり乗せたメニューを前面に押し出していましたね。
肉バルという新しい業態の店が至る所に溢れかえり、日本全国で肉ブームが勃発!
ステーキハウスもそのブームに乗っかり、雨後の竹の子のようにどんどん各地で出店があいつぎました。
そんな肉ブームやライバル店の増加もあって、国民みんなが肉を食べることに夢中になっていた時期があったんです。
当然の結果として、みんないつかは飽きてしまうものです。
だって日本人は農耕民族ですもの!!
それでも、飲食店の基本法則を守っていれば、ブームが過ぎ去ってもリピーターは残るもの。
いきなり!ステーキは目の前のブームを追いかけることにばかり、夢中になってしまったのが、いけなかったのでしょう。
運営会社のペッパーフードサービスの系列店、ペッパーランチ事件はまだ記憶に残っている人も多く、同社のイメージが回復する兆しが見えてきません。
このことからも分かる通り、常日頃何に力を入れてきたのか?
これが窮地に陥った時に、残酷なまでに現実を突きつける原因なのではないでしょうか。
まとめ
以上、いきなり!ステーキが苦戦している理由をご説明いたしました。
飲食店の原価率は3割以下がほとんどです。
そうしないと事業として成立しないんですね。
ところが、いきなり!ステーキの原価率は7割を超える(72%)という非常識さ。
いったいどんな仕入れをしているのか、経営をされたことのある方なら首をかしげたくなるのではないでしょうか?
まさに、失敗するべくして失敗した事例として、飲食業のみならず経営をされる立場の方は、いきなり!ステーキの大失敗を他山の石とするべきです。
一瀬邦夫社長の放漫経営のツケを客に支払わせようとする姿は、あまりにもみっともないものです。
これは決して他人事ではなく、商売の本質は客の本音を知ることが何より大切だと、改めて知る機会を得ることができたことに感謝したいと思いました。
多くの店舗を閉鎖せざるを得ないほどの窮地に陥っているのですから、このような浅ましい真似をこれ以上重ねるのではなく、経営の勉強を1からやり直していただけたらと思います。
それと、ウアリン個人が疑問に思うことも書いておきますね。
店名にいきなり!と付いていますがいったい何がいきなり!だったのでしょうか?
居酒屋のお通し代わりに、店内に入った途端、アツアツのステーキが来店客の目の前に突き出されるくらいしないと、名前負けし続ける気がしますよ。
ウアリンでは、話題のニュースについても詳しく触れていきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。